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西先生のプロの園芸作業 | アルスコーポレーション株式会社
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プロフィール

西 良祐(にし りょうすけ)

大阪府立園芸高等学校教諭、甲子園短期大学教授、常磐会学園大学教授を経て、(社)フラワーソサイエティー名誉会長を勤める。 その他NHKテレビ「趣味の園芸」講師や財団法人川西市緑化協会理事、社団法人日本家庭園芸普及協会技術顧問など。

梅雨の病害虫防除

梅雨の温暖多湿は病害虫にとっては天国です。
わが家も被害を受けました。

長い間ブドウを育てていたのですが、
これまでは、ブドウスカシバの被害以外はほとんどありませんでした。
ところが、今年は大変です。
異常に小さく、
それもよく見ると黒い斑点のある果実が
たくさん見つかったのです。

 

さらに見ますと、
新梢にも異常が見つかりました。
まず、葉が萎縮していますし、
枝には小さな斑点がいっぱい見つかります。


 

離れて見ますと、全体として萎縮しています。
どうやら、「黒とう病」に侵されたらしいのです。
そこで、殺菌剤の「ジマンダイセン」を散布しました。
一週間もすると新梢が勢い良く伸びだしました。

camera1下部の枝-比較的元気

camera1真ん中あたりの枝-萎縮している(葉っぱが少ない…)

camera1上部の枝-元気

わが家のブドウの主力品種はネオマスカットなのですが、
調べてみますと「黒とう病」には弱いのだそうです。
ちなみに、「黒とう病」の被害をよく受ける品種としては、
マスカット ベリーA、甲州などが知られており、
デラウエアや甲州三尺などの品種は発病が少ないのだそうです。

苗木を入手する際には、
“美味しい品種”に誘惑されがちですが、
“丈夫”な品種を選ぶことも大切なんですね。

このところ、毎年のように新しい品種を入手していたのですが、
苗木と一緒に病気がやってきたのかも知れません。

新しい植物を入手すると、
苗木や用土に病害虫や雑草(種子)が入り込む、
という初歩的なことを忘れていたことが悔やまれます。
泥棒に入られてから縄をなうようで悔しいのですが、
来年へ向けて病原菌を取り除いておくことにしました。

まず、被害にあった果房や枝葉を除去します。

scissors果房の除去
 

scissors枝葉の除去
 

それらを集めて写真のように熱湯で殺菌しておきます。

今年の失敗を繰り返さないよう、
この冬(落葉時)には「石灰硫黄合剤」を散布し、
新梢が伸びだしたら、殺菌剤の「ジマンダイセン」を散布するつもりです。

camera1左 除去前
camera1右 除去後(まん中あたりの枝葉はなくなってしまいました…)
 

さて、ブドウといえばワインが連想されます。

ワイン作りで世界的に知られている
「カベルネ ソービニオン」という品種を入手しました。
問題は、この品種が典型的な欧州ブドウだということです。
温暖多湿な梅雨と初秋はこの品種には生育に不適当な環境です。

そこで、鉢植えで育てることにし、
置き場所は家の南側の軒下としました。

まさに、趣味園芸の世界なので、
沢山の果実を収穫することではなく、生食を楽しみ、
あわよくば少量でもワイン作りができれば言うことはありません。

嬉しいことに結実してくれましたが、
新梢が長く伸びています。

今後、これよりも伸びた新梢は、
下に向けて誘引することにします。
下向きにするときっと元気は無くなることでしょうが、
しっかりした葉は10枚以上確保できていますので、
果実は順調に成熟してくれることでしょう。


『梅雨の病害虫防除』に適した刃物scissors


今回の作業で使用したのは剪定鋏Vシリーズです。
切れ味・耐久性ともにプロ仕様の剪定鋏です。
打合いクッションで剪定時の衝撃を和らげます。
7インチ・8インチ・9インチと3サイズ展開ですので、
ご自分の手に合った鋏をお選びください。

剪定鋏Vシリーズ

V-7
剪定鋏V-7(7インチ)
V-8
剪定鋏V-8(8インチ)
V-9Z
剪定鋏V-9Z(9インチ)


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