家庭果樹の場合には、一株で何百個もの果実が収穫できることより、
一株からは多くなくても、たくさんの種類(品種)があって、
しかも周年収穫できることがありがたいものです。
特に核家族になるとそうなんじゃないでしょうか。
そうした時にまず浮かぶのが鉢(容器)栽培です。
苗木からであれば大抵の果樹は鉢で育てられますが、
本来コンパクトな品種が何かと好都合ですし、
樹形の鑑賞という楽しみも見逃せません。
ちょうど果樹の苗木が店先に並ぶ季節なので、
見学に出かけ、気になる鉢を手に入れてきました。
と言いますのも、果樹は庭木とは異なり、
品種の更新が早く、欲しかった品種を入手し損ねると、
後日の入手が難しいのです。
では、鉢植えの適品種選びのポイントです。
▼小葉のミカン
小葉
栽培場所を取らず、小型でバランスのよい樹形をつくることが容易。
▼通常のミカンと小葉のミカンの葉の大きさ比較
小葉のミカンの葉
通常のミカンの葉
節間が短い
芽は節(葉の基部)に着きますから、短い節間にたくさんの蕾を確保できますし、コンパクトでバランス良く仕立てられます。
コンパクトなモモ苗の選び方
▼コンパクトなモモの節間(短い)
▼通常のモモの節間
大果よりも多果
ブドウでご存じでしょうが、かつては「デラウェア」に代表される小果ですが育てやすいものによく出会いました。しかし、最近は「巨峰」に代表される巨大品種が店先の一等場所を占領しています。ところが、家庭で育ててみると、大きな果実の品種ほど栽培が難しい傾向にあります。ガラス室やビニールハウスなどの設備もなく、栽培に自借のない場合には、最新の巨大果の品種よりも、長く親しまれている品種を選ぶことが無難でしょう。それに値段も安いことが多いようですから。
▼ブドウ
例年たくさんの果実が収穫でき、緑陰としても活躍しています。
キャンベルアーリー(南側)
マスカットベリーA(西側)
▼キンカン
かわいらしい実がついています。
芽が大きい
花芽(蕾)は葉芽よりも大きかったり、一つの節に複数の芽が着いているのが目安となります。もしも葉芽でも、大きなものは良く充実している証拠ですから、植えてからの好成績が期待できます。
▼モモの花芽
中央の小さい芽は葉芽です。
枝が低い位置から出ている
植え付けてから上部の枝を出させるのは容易ですが、下枝を出させるのは難しいものです〈手段はありますが)。しっかりした下枝が出ているものを選びましょう。
無病害虫
かつて草花と野菜を中心に栽培していた頃のわが家では、果樹の病害虫の被害はあまりありませんでした。ところが、種類や本数が多くなるにつれて、被害、それも新しいものが登場しているように思います(特にウイルスが心配)。新しい植物を入手する時には、新しい雑草と病害虫を持ち込まないように注意しましょう。
『果樹盆栽の素材選び』に適した刃物
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