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西先生のプロの園芸作業 | アルスコーポレーション株式会社
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プロフィール

西 良祐(にし りょうすけ)

大阪府立園芸高等学校教諭、甲子園短期大学教授、常磐会学園大学教授を経て、(社)フラワーソサイエティー名誉会長を勤める。 その他NHKテレビ「趣味の園芸」講師や財団法人川西市緑化協会理事、社団法人日本家庭園芸普及協会技術顧問など。

レモンの苗木の手入れ

夏から秋にかけて「料理の友」として重宝したスダチも、そろそろシーズンが終わりますが、秋の植木市で入手したレモンが色づき始めました。
実が着いているのに惹かれたのも事実ですが、姿が良いので鉢植えとして、あわよくば「果樹盆栽」に仕立ててみようと思い、入手したものです。

それにしても、こんな小さな株に4つも実を着けさせるのは、小学生に赤ちゃんを背負わせているようなものです。品種は「リスボン」ですが、収穫期は10月~翌春(5月)なので、早く収穫して株の負担を軽くしてやります。
さて、収穫の要領ですが、剪定をかねて行うことにします。


~ さあ、やってみよー! ~

収穫

できるだけ大きい芽のあるところで摘みます。

こうすると、来春に伸び出す新梢は、勢いがよくなるはずだからです。

切り口には癒合剤を塗布しておきます。

▼収穫したレモン

▼収穫後の鉢植え

整姿

中心部の枝は、直立した状態、またはそれに近い状態で伸びています。
こうした状態は養水分の供給が良いので、どうしても徒長しがちです。
しかしそれは、下枝の生育を阻害することにつながります。
盆栽を意識した(美しい)樹形では、何よりもしっかりした下枝作りが肝心です。それに、中心部で枝が混み合っていることも、下枝への日当たりが悪くなります。

そうしたことから、中心部で実を着けている枝は切り戻したいのですが、
気温が低くなっているので切口の癒合が悪いため、来春に行います。
下枝は、支柱を立て、上へ向くように誘引しておきました。

誘引のときには、枝と支柱の間で誘引ひもを2回程度ひねっておくと、
枝を傷めにくくなります。

防寒

露地植えの場合、根は地温で保護され、ちょうど掘りごたつに入っているようなものです。ところが、鉢植えの場合は、直接に寒気にさらされる状態におかれています。そこで根を暖かくしてやります。

【1】 鉢を包む

保温力のある素材で鉢を包んでやります。

【2】 一回り大きな鉢に鉢ごと入れる

すき間がある場合は発泡スチロールなどを入れて保温します。

【3】 外側の鉢も保温力のある素材で包む

場所がある場合は、鉢ごと地面に埋めてしまうことも効果的です。

【4】 霜や寒風を防ぐ

防寒の第一歩ですが、家庭ではまず軒下に置くことか考えられます。
それも、南や東側が適しています。
落葉樹と異なり、レモンは冬も葉を着けていますから、
乾燥した風が当たると脱水状態になりやすいのです。
暴風には特にご注意を。


『レモンの苗木の手入れ』に適した刃物

ちょっとした小枝、ビニール紐、麻紐などにも使えるクラフトチョキ
新しくなってますます使いやすくなりました。
グリップカラーは全部で5種類。お好きな色をお選びください。


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