樹勢の強いスモモですが、なんとかなだめすかして鉢で育てています。苗木のときにきちんと主枝を出させる位置を決めて剪定しておけば良かったのですが、そのままにしておいたので幹になる部分が長く伸びてしまい、その上部の枝が勢い良く伸び出していました。
そこで5~6月に、上部の枝を芽摘みしてやりましたら、下部の枝がかなり勢いをつけて伸び出してくれました。7月に入って、再び上部の枝が伸び出し始めたので、徒長を抑制しようと枝の途中に鋏で樹皮に傷をつけておきました(環状切皮)。
ところが、気がついてみると写真のように、処理したところから先の部分が折れて無くなっていました。処理したところは折れやすいのですから、細い支柱でも添えておいてやれば良かったと後悔しています。
しかし、よく観察してみると、折れた部分の葉の基部に複数の大きな芽がついています。
7~ 8月は花芽分化の時季です。花芽をつける枝は、充実しており伸びの止まっていることが絶対条件です。この枝の場合、徒長抑制の処理は失敗したのですが、もともと非常に元気な(充実した)枝であったところに、折れた部分が枝先となった訳です。そして折れた部分は、そのまま(伸長停止)になっていたことから、花芽になろうとしているのかもしれません。
希望的観測としては、きっと花芽になってくれると思っているのですが、水や肥料の加減、あるいは台風などで葉が失われるなどのショックにより、せっかくできかかった花芽が駄目になる場合も考えられます。これから落葉するときまで、ご機嫌を損ねないように注意しますので、どうぞ来春には開花結実していただきたいと祈るような気持ちになっています。
思いがけない出来事と、花芽への期待から折れた枝に話題が集中しましたが、周囲に目を転じますと、後方の細い枝の葉の基部には芽はひとつしかついていません。きっと枝が貧弱なので花芽にはならず、葉芽となるのでしょう。すぐ横の細い枝からは、新芽が伸び出しかけています。もしも環状切皮をした枝が無事であったら、この枝は伸びを停止した状態で夏を越し、枝先に花芽をつけていたかもしれません。
ところが、徒長枝になるはずの枝が折れてしまったことから、急遽この枝が伸び始めたのでしょう。
配役が途中で変わってしまったようですが、これはそのまま伸ばしてやることにします。
この株全体からみますと、どれかの枝が伸びないとバランスがとれないのでしょうし、この枝が伸びることにより、折れた枝の芽は動かないで夏を越して花芽となってくれることでしょうから。徒長枝も一役なんですね。
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