暑さ寒さも彼岸まで、と言われますが、高温から冷涼、長日から短日へと環境が大きく変化する9月に入ったわけです。種まき・植付けなどの作業の時季なんですが、その前に大変なことを怠っていました。
と言うのも、今年の暑さしのぎに、写真のようにブドウの蔓で緑陰を作ったのは良かったのですが、喉もと過ぎれば・・・のたとえの通り、ブドウの手入れをすっかり忘れていたのです。
ご承知の方もおられると思いますが、ブドウの蔓は葉を20枚持てば一つの果実を育てることができるとされています。それ以上に茂らせるとさらに良いようですが、あまり伸ばすと、それに必要な養分の供給のために全体としてのバランス(充実)を崩す危険があるのです。
そこで、ブドウの健康診断をしてみることにしました。人間関係では相手の様子はまず顔色で窺うのですが、植物の場合には葉色の様子を窺うことが第一でしょう。
早速、葉の表情を窺ってみますと、写真のように下部の葉が黄色く変色していました。やはり新梢(若い枝)を伸ばしっぱなしにしたために、要素欠乏の一つ「マグネシウム欠乏症」が現れていたのです。特徴は、葉脈の間の緑が失われることです。
そこで写真のように新梢の摘み取りをして、株の負担を軽くし誘引をしてやりました。大きくなり葉色も濃くなっている成葉は残すことにしました。
小さく緑の薄い葉は同化作用も少ないだけでなく、一人前の葉になるために他から養分を供給してもらわなければならず、木全体としてはそれだけ負担となる訳です。
幸い要素欠乏の程度は軽いので、このままでも大丈夫だと思います。
もしも症状が強く現れ、枯葉が多く現れているような場合には、葉面施肥ということもしなければなりません。こうした症状が現れる条件としては、非常に樹勢の強いネオ・マスカットなどのような品種に起こりやすく、肥料過多の場合などのように生長が旺盛な場合が考えられます。それに今年の夏のように高温乾燥がひどい年によく発生するそうです。
そうした条件が予想できる場合には、元肥の一つとして苦土石灰などマグネシウムを含んだ肥料を与えておきましょう。最近の園芸肥料には、こうしたことを配慮して、主要肥料である窒素・リン酸・カリなどと共に、マグネシウムを含んだ肥料が市販されています。もちろん園芸店で入手できますが、JAの営業所(売店)には情報・資材が豊富なので利用をおすすめします。
つづいてミカンですが、この夏から伸び出した「夏枝」の葉に写真6のような異常が見つかりました。どうやら葉の中にミカンハモグリガの幼虫が侵入し食害されたようです。
対策としては、硫酸ニコチンなどの殺虫剤を予防的に散布することです。侵入初期であれば手でつぶすことも一法でしょう。この被害は新葉のみに発生するので、薬剤は古い葉に散布する必要はありません。また伸びが停止した時に、不要と思われる枝は摘み取っておくとよいでしょう。
気候が良くなるのはうれしいのですが、害虫の発生も多くなります。特にカキの葉などに寄生するイラガの幼虫の棘に刺されると大変です。当然のことですが、害虫は糞をしますので、地面をきれいにしておくと、糞を見つけやすく早めに防除できます。
『葉色を窺う』に適した刃物
ミニチョキ
刃が大きく開き、太い枝も楽に切れます。ハ―ドクロ―ム仕上げ。
お花屋さんにも愛用いただいている商品です。
グリップカラーは全部で5種類(ホワイト、イエロー、ピンク、グリーン、バイオレット)。こちらはホワイトです。
ミニチョキデラックス ホワイト 130DX
剪定鋏 ミニエース
約50%握力軽減(当社製品比較)のユニバ―サルデザイン。より軽く楽に切れるアンビル設計です。高齢の方や女性でも扱いやすくオススメです。
133DX-W 剪定鋏 ミニエース アンビルタイプ
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150-1.8D 園芸用超軽量高枝鋏ライトチョキ
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160ZZ-3.0-6D 3本伸縮式高枝鋏ダブルズーム