ブドウの四倍体品種「藤稔」を育てているのですが、去年は見事に失敗しました。ほとんどの果実が収穫時に割れて、いわゆる“裂果”だったのです。
近くに鉢物を置いていたために、灌水過多の状態にしたのが第一の原因ではないかと考えています。また、果実が成熟に近付いたときの多雨による過湿も影響していたかも知れません。果房自体は袋掛けをしていたので、直接雨に濡れることはありませんでしたが、蒸れを起こしていたということも考えられます。
そこで、今年は裂果の原因を考えながら栽培管理を工夫し『出来るだけ無裂果の果実を多数(理想的には全部)収穫!』を目指して取り組んでみることにしました。
その第一段階としては、まず木の今年の健康状態をしっかりチェックすることでしょう。
第一は新梢の状態です。昨年と比べると、全体的に生育が劣っているようです。また、新梢の伸長にもムラがあります。それを端的に示しているのが花房のつき具合です。昨年はどの新梢にも2~3の花房がついていましたが、今年は花房のつきが明らかに悪くなっています。
垂直に立ち上がった新梢は複数の花房をつけていますが、水平に伸ばした主枝の新梢の花房は少なく、1花房のものや無花房のものもあります。どうやら昨年より、この木の体力が低下していることを示しているようです(これが、木の生育の安定につながってくれるとありがたいのですけれど)。
こうした状態を踏まえて、今月の手入れです。
<さあ、やってみよー!>
1)巻き鬚(まきひげ)の摘み取り
巻き鬚(まきひげ)は写真のように基部から摘み取ります。新梢はこれで自分を支えるので、誘引の手抜きが出来そうですが、樹形作りの際に妨げになりますし、隣の新梢に巻きつき締め付けたりするのも問題ですから。
2)交叉している部分を浅く削る
接ぎ木の手法です。接した部分が癒着するよう、削った面が合うように調整します。それぞれ3センチほどの長さに削りました。
3)わき芽(副梢:ふくしょう)の摘み取り
わき芽を摘み取ります。
4)花房の間引き
1花房に葉を10枚くらい確保するのを目安とします。木が充実していれば、最低1新梢に2花房くらいはつけたいのですが、この状態ではかわいそうです。
それに、ブドウは伸び上がる蔓性ですから、垂直に立ち上がった蔓の伸長が旺盛です。この木の場合、緑陰作りの目的でパーゴラに絡ませようと、上に伸ばしているものの花房を多くして、負担をかけて徒長を抑制し、横に伸ばしているものの生育が少しでも良くなるように配慮します。
[作業前]
[作業後]
誘引で枝先を一定間隔に整えました。
今後の管理としては、降雨対策や摘果・摘粒、病害虫防除が必要となります。
家庭園芸で四倍体ブドウの栽培は成功するのか、今後が楽しみです。巻き鬚やわき芽の摘み取りには刃先の細い鋏が便利です。
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