一年前、
庭の模様替えで邪魔になった温州ミカンがありました。
移植するには時季が悪かったものの、
良い品種なうえに結実している株だったので、
捨てるには惜しかったのです。
そこで、波板を使って、長く伸びた根を切り戻し、
株元近くに新根を集中的に発生させるようにしました。
▼2010年10月レポート
柑橘の移植準備[温州ミカンの根回し]
こうしておけば、一般的な移植の際に、
根の損傷による枯死の危険を避けることができます。
処理をしてから一年余り経過して、
処理後は一時衰弱していたのですが、
今では、新しい枝も発生するなど元気回復が見られるようになりました。
そこで、今回はこの株の移植を行います。
ミカンなど常緑樹の移植は、10月が目安となっています。
落葉樹に比べて寒さに弱いので、
冬までに根付かせて越冬力を高めておいてやりたいからです。
今回は適期での移植となりましたが、
こちらの株は1年前の処理により、
養水分吸収の主役である新根が株元に集中しています。
しかも、波板によって根が保護されているので、
移植による根の損傷が少なく、
適期より多少ずれても枯死の心配は少なくて済みます。
<さあ、やってみよー! その1:株の堀上げ>
波板が全部見えるまで周囲を掘る
根が波板で囲ったところより深く伸びていれば余裕を持たせて切断する
切断した根は切り戻して、切り口に癒合剤を塗布して保護しておく
(トップジンなど)
<さあ、やってみよー! その2:植え穴作り>
写真の箇所に温州ミカンを植えることにします。
後ろに植わっている小ミカンは鉢植えにします。
ただし、間もなく収穫できるので、
収穫し終えてから鉢植えにすることにします。
小ミカンの枝を分け広げる(温州ミカンの植付けを妨げないように)
まずは、杭を打ち込み、小ミカンの枝を分け広げます。
間に温州ミカンを植え付けるためです。
直径45cm×深さ60cmの穴を掘る
植え穴の位置は、スコップのささっている箇所です。
小ミカンに近いということがポイントです。
穴を掘ると、小ミカンの根が出てきます。
小ミカンの根は収穫後の鉢上げに備えて切り戻しておきます。
掘り終えた穴がこちら。
鶏糞を元肥として入れる
およそ15cmくらいの厚みになるように鶏糞を入れます。
オルトラン(殺虫剤)をまく
土を戻す(根と肥料が直接接しないように)
波板を外す
たくさんの新根が出ているのがわかります。
温州ミカンの株を落ち着かせる(株の土の表面を周りの地面より少し高く)
土をほぐしながら戻す(根と土が密着するように)
水鉢を作る(灌水したときに水が溜まるように)
敷き藁をする(観想と寒害防止)
灌水をする
完成
『ミカンの移植』に適した刃物
根を切る鋏は使い古した鋏をご利用いただくのが良いです。
土を切ると、どうしても刃が傷んでしまいますので。
さて、ミカンの収穫シーズン到来ですので、
今回は収穫鋏をご紹介します!
採果鋏
バネタイプの収穫用鋏です。
デリケートな果実を傷めることなく採収できる曲刃タイプ!
採果鋏310
採果鋏デラックス
採果鋏不知火用
採収鋏
グリップサイズの大or小、刃のタイプの直刃or曲刃、
ご自分に合った鋏をお選びいただけます!
採収鋏(大型・直刃タイプ)
採収鋏(大型・曲刃タイプ)
採収鋏(小型・直刃タイプ)
採収鋏(小型・曲刃タイプ)
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