波板ポットの場合でも、灌水が一番大切なことです。
灌水は単に根の欲している水分の供給に止まらず、
新鮮な空気の供給、それに有害な物質の排泄も同時に行うことが出来ます。
そうしたことから、
毎日一回の灌水は用土が乾燥していなくても、
根にとっては嬉しいことでしょう。
そのことを思うと申し訳ないのですが、
灌水の省力化を計りたいというのも、
容器栽培での大きなテーマです。
そこで波板ポット栽培でも、
植物にあまり負担をかけないで、
灌水の省力化を試みることにします
先ず浮かぶのは、腰水をすることです。
要領は波板ポットを置く受皿に、
水を溜めておくようにしておくことです。
これによって水分の確保は出来ますが、問題もあります。
先ず用土が過湿になるということ
そして汚濁した水が停滞すること
更に根が呼吸しているのに、
用土の下部から新鮮な空気を取り込むことが出来なくなることでしょう。
そうした事柄を解決するために、次のような方法を試みてみます。
(下記の方法は、他の植物でも試み、好結果を得ています)
● ● ● ● ● ● ● さあ、やってみよ~!● ● ● ● ● ● ● ● ●
表土を落とす(雑草の種子の除去)
まず、波板を外します。
そして、前回同様スコップで表土を落としていきましょう。
これにより、株をコンパクトにするとともに
表面についた雑草の種子を取り除くことができます。
根切り
できるだけ小さい状態を保つため、
根鉢の周囲と底部に密接している根は切除してやります
固形物の準備
受け皿を用意する際に、水で分解されないような固形物を敷きましょう。
※今回は日向土(ひゅうがつち)を使いましたが、
発砲スチロールや砂利でもOKです
これによって波板ポット内の用土は、
受け皿の水に沈むことは避けられます。
灌水された時には一時的に空気と遮断されますが、
直ぐに受け皿の水は蒸発して、波板ポットの用土は
外気と接することができます
移植
日向土を敷いた受け皿の上に、
株を置き、最初の状態と同じように波板を巻いていきます。
そしてその上から、用土を注いできましょう。
用土は赤玉8:ピートモス2の割合でつくりました。
また、害虫対策としてオルトランを混ぜています。
そしてその上から、ピートモスを敷きました。
ピートモスを敷くことで、雑草が生えるのを防ぐとともに、
これからの冬に向けて保温をし、霜柱が立つことを防ぐことができます
株の固定
株が動きますと、新根の発生が阻害されます。
それにこの方式は波板ポットが不安定になるので、
株の倒伏を阻止することが重要です。
支柱と株をひもでくくりつけ、固定しました。
水やり
最後にたっぷりと水をやっておきます
日向土に水が染み込み、色が変わるのが分かりますね。
一時的に空気とは遮断されますが、
受け皿の水が蒸発すれば、
波板ポットの用土は外気と接することができるでしょう。
植え替えは生育のパターンを変えるチャンスです
生活環境を自由に選べる動物と異なり、
自分の体(根)の移動が難しい植物は、
動物以上に環境適応能力が優れています。
特に伸長繁茂から落葉休眠といった生育パターンが激変する時は、
栽培方式を変更する絶好の機会となります。
ちょうど植物が休眠に入り、
厳しい環境に耐える状態にある時は、
新しい環境を設営しておく絶好の機会。
植物にあまり負担をかけずに、省力化ができるこの方法を
ぜひお試しくださいね
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★★★今日のひとこと★★★
今年も残り1ヶ月となりました!
この前まで色づいていた木々たちも、
落ち葉となり冬の訪れを感じています。
吹きつける風も、体が思わず縮んでしまいそうな冷たさ。。。!
これから冬に向けて、まだまだ寒くなりますが
あたたかくされて、風邪などひかれぬようご注意くださいね。
お鍋を食べて、ほっこりあたたまりましょう~!
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