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西先生のプロの園芸作業 | アルスコーポレーション株式会社
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プロフィール

西 良祐(にし りょうすけ)

大阪府立園芸高等学校教諭、甲子園短期大学教授、常磐会学園大学教授を経て、(社)フラワーソサイエティー名誉会長を勤める。 その他NHKテレビ「趣味の園芸」講師や財団法人川西市緑化協会理事、社団法人日本家庭園芸普及協会技術顧問など。

果樹鉢を飾る
   

果樹鉢を飾る


限られた庭では、大きくなる果樹をいくつも植えることが出来ないので、鉢栽培をしているのですが、鉢を地面に置くと鉢穴から根が伸び出して、木が元気に育ちますし、潅水の節約にもなることを見つけました。
(但し、何年もそのままにしておくことは出来ず、1~2年の間には根を切り戻して植替えをしてやることが条件ですが…)

あまり感心しない景色の鉢置き場 あまり感心しない景色の鉢置き場
あまり感心しない景色の鉢置き場 あまり感心しない景色の鉢置き場
そこで庭の一画を、写真のように鉢置き場としておいたのですが、作業場のような感じで、景色としてあまり感心しませんし、果実を着けた鉢などは愛らしく季節感も溢れているので、殺風景な場所に置いておくのは可哀相なので、晴れがましい場所を設けることにしました。

選んだのは、玄関脇のコーナーです。ここだと、庭の隅なので、庭自体の機能に大きな支障を来たしませんし、季節の果実を着けた鉢を置くことで、季節の彩りを楽しむことが出来、庭そのもののアクセントになるのでは、と考えたのです。
独立した空間に 独立した空間に
庭は写真のように、芝を張ってあるのですが、そこから独立した空間にするために、写真のように地面にはレンガを敷きつめ、一番奥にフェンスを立ててみました。

ここには竹垣など、しっかりした遮蔽が似合うのでしょうが、とりあえず市販の材料で済ませました。
これだけでは頼りないのですが、その補いとして常緑のムベを植えて、蔦を絡ませることにしました。このムベがしっかり繁ってくれると、落ち着いた和風の雰囲気が生まれることでしょう。
しかし、今の所では落ち着かないので、平面的に仕立てたプラムの鉢をフェンスの前に置いてみました。

これで一つのスクリーンが出来ましたので、その前に実を着けたミカン[品種名:「スイートスプリング」]を主役として置いたのですが如何でしょう。
出来れば、ここには季節を演出する植物を、一つだけ置いてやるのがすっきりした飾り方かも知れませんが、どうやら他の鉢もここに集まって、一番目立つ鉢を手前に置いてやる、といった状態になるかも知れません。

それにしても、前に比べれば良くなったように思われますし、そうでなくても気分転換にはなった上、新しいプランに向けて夢中になれたことだけでも満足です。
家庭園芸の楽しみというのは、ささやかながら、世間のことを気にせず、家族の想いを思いっきり実現させるところにもあるのかも知れませんね。

最後になりましたが、果樹の鉢栽培として始めたことですが、いわゆる庭木と違って、花が咲いた時から収穫する時まで、その成長している姿そのものが魅力的ですし、樹形も果樹園のものとは違って、わが家の風景に溶け込んだものに仕立てたくなります。
どうやら果樹栽培ではなく、「果樹盆栽」といった樹形の植物が、この晴れ舞台?に登場するような予感を覚え始めています。


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