10月はチューリップを始め、秋植え(春咲き)球根草花の植え付け適期です。
写真は2006年の秋に植え付けたユリ(品種名:カサブランカ)ですが、植えっぱなしにしていたのに、今年も見事な花を咲かせてくれました。ユリはウイルス病の感染を受けやすいとされていますのに。
カサブランカは株が大きくなるので、大鉢に植えたということから油断していましたら、写真のように株立ちになっていました。 分球で窮屈そうな上、根も浮き上がっています。 今月は今年の栄養生長を終えて、茎や葉も黄色くなったり枯れたりしているので、鉢から抜き取り観察してみました。
< 球根の観察 >
1)地上部の処理
茎を根元から切断し、球根を掘り出す。
2)掘出した球根たち
2年前に植えた球根から子どもたちがこんなに増えている!
3)鱗片(りんぺん)
にんにくのようにまわりからはがれていきます。
鱗片から繁殖させることもできます。
4)下根・上根・子球
「下根」球根の下から発生する根
「上根」春から伸び出す茎から発生する根
「子球」上根の発生部位に生じる繁殖部
< さあ、やってみよー! >
球根草花の生育・開花の良否は、球根の貯蔵養分の多少が決め手です。新しく栽培する場合には、手にとって重いという感じの充実した球根を選んでください。
掘り上げた球根の茎の部分は切り落とします。球根の下の根はそのままにしておきます。
用土は赤玉土の中粒に腐葉土を20%ほど加えました。有機質の材料を加えた場合には、オルトランの粒剤を用いてコガネムシの幼虫など害虫からの被害を予防します。
栽培に当たっては、植物の望んでいることをどれだけ叶えることが出来るかが重要になります。まず考えるべきは根のことです。ユリの場合、上記(4)の写真にもあるように球根の下から発生する「下根」と春から伸び出す茎から発生する「上根」の二種類があります。
基本的には、球根の下から発生する下根が生育の基調となっていますが、上根はその年の生育に大きく関係するとともに、発生部位には子球(繁殖)が生じます。そうした特性から、ユリの根付けに際しては、「球根の3倍くらいの深さに植え付ける」が一つの目安になっています。
それから、ユリの球根はチューリップのように球根の表面が保護されていないので、球根を乾燥させないということも重要な点です。
今回は鉢植えを試みますが、根の特性から鉢は深いものを選びます。鉢の選択には、根の生育だけでなく、栽培管理の面からも注意が必要です。
カサブランカは大きく繁るので、風で鉢が倒れる危険性が高いのです。そうしたことから、前回は重い化粧鉢にしたのでした。今回はプラスチックで大型の「スリット鉢」を使い、寄せ植えしてみました。
球根を置いたあとは、上から球根の厚みくらいの用土を入れ、最後に用土が隠れる程度に 腐葉土をかぶせます。名前と植え付けた日付を記入したプレートを差し込み、水をやって植え付け作業は完了です。
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