今年の8月下旬に緑枝接ぎをした接ぎ穂から新芽が伸びだしてきました。
接木したときには葉の一部を残しておいたのですが、接木が成功した途端、落ちてしまいました。
逆に失敗した場合には、葉はついたまま穂木は枯れてしまうものです。
さて、伸びだした芽から作られる葉は、充実する間もなく冬になるので、凍傷を起こさせないように注意してやります。
そのためには、まず樹体の充実が肝心です。接木が成功するまでは、半日陰のところにおいていたのですが、日当たりの良いところに移してやります。
それに、肥料を与える最後のチャンスでもあります。ミカンの根は地温が10℃以下になると、活動が鈍ります。11月上旬に与えてやると、約1ヶ月は吸収する時間があり、枝葉の充実が期待できます。特に液体肥料を用いますと、速効性なので一層効率的です。
ミカンは常緑樹なので、冬も葉から水分が出ています。蒸散作用は、日光と風の強さに関係しますが、冬季には乾燥した風により、脱水状態を起こしやすくなります。そこで霜が降りる前に、日当たりが良く、霜の降りず、北風・西風の当たらない、東や南の軒下に鉢を置いてやるつもりです。
また、鉢土の冷え込みを防ぐために、上記写真のように鉢の保温をしてやるのも一法です。排水の良い地面があれば、鉢を埋めておくことも考えられます。特に、写真の株のように、秋に鉢上げした場合には、根が少なく力が弱っているので、用土を少しでも暖かくしておくことが大切です。敷きワラも多めにして霜柱が立たないようにしておきます。
庭植えのものには、霜除け・風除けをしてやりましょう。漫然と見たところでは、枝葉に寒害は生じていないようでも、枝先に被害があったりすると、肝心な花芽を失うことにつながるのです。「ミカンは寒がり」ということを念頭において手入れをしましょう。
なお、緑枝接ぎをした枝は、下枝なので放っておくと、どんどん衰弱してしまいます。そこで来春には、強い枝(上部の枝)を外して、養分が接木した枝に送られるようにしてやるつもりです。
一つの株に、ユズと甘夏、そしてハッサクの3品種が同居することになりましたが、品種によって勢いが違うので、各枝のバランスをとることが大切です。面倒なようですが、これも趣味園芸ならではの楽しみかもしれません。
ミカンの多品種接ぎは趣味園芸ならではの夢のような木ですね。趣味園芸、剪定作業を楽しくお手伝いする刃物を紹介します。
アルスキューティー
カワイイ・軽い・オシャレにこだわりました。グリップは非塩ビ樹脂を使用し、分別廃棄が可能。
小型軽量鋏アルスキューティー14 QT-14
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刃が大きく開き、太い枝も楽に切れます。ハ―ドクロ―ム仕上げ。
お花屋さんにも愛用いただいている商品です。
グリップカラーは全部で5種類(ホワイト、イエロー、ピンク、グリーン、バイオレット)。こちらはホワイトです。
ミニチョキデラックス ホワイト 130DX
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133DX-W 剪定鋏 ミニエース アンビルタイプ
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U-600のロングタイプですが、鍛造刃を使用し、ヤニ溝もついています
植木鋏ロングタイプ U-600L
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