昨春に模様木仕立てにするため、強剪定をしたモモですが、案の定大変な徒長ぶりです。そのため、開花したのですが、落果して収穫ができなかったほどです。しかし、期待していた一の枝の充実は顕著です(写真の囲んである部分)。
さて、今年の剪定ですが“収穫第一”で軽い剪定で済ませるつもりです。モモは、剪定が結実に強く影響する植物なのです。特にこの木は若い木ですから、早く安定した樹勢にしたいという思いから、切り込みをひかえ、花芽も多く残すことにしました。結実すると、そのために木の負担が大きくなるので、徒長の抑制につながるからです。ただし着果が確実になったときの摘果には注意が必要です。
まずは、作業に先立って、全体の樹形を確認しておきましょう。全体として、昨春に意図した模様木の輪郭(主枝の伸び出し)はできているようです。
次は樹形の骨格となる主枝の状態ですが、最下部の主枝(一の枝)が右方に元気に伸び出しています。続いて二の枝、三の枝がやや左方に傾きながらしっかり伸びていることがわかります。
しかしながら、写真の○部分は混雑しているので、間引きをしてやる必要がありそうです。このままにしておくと、木の内部(懐)の採光・通風が悪くなり、下部の枝の衰弱を引き起こすからです。
では、いよいよ主枝の剪定ですが、まずは一の枝から始めます。ポイントは「どのあたりを枝の先端にするか」です。
昨年、大変な徒長をしているので、気持ちとしては左写真のあたりまで切り戻したいところですが、それではまた徒長を引き起こしそうなので、間延びしているようですが、右写真のところで切除しました。小枝には花芽も着いているので、結果も期待できそうです。
次は小枝(結果枝)の整理です。現在の小枝は、今年は結果枝ですが、将来は亜主枝となるものですから、その配置は大切です。
基本的には、直立している「立ち枝」（写真）、下に垂れている「落ち枝」、幹のほうに向かっている「逆枝」ははずし、左右に広がっている「横枝」、それもやや上向きの枝を残すようにします。
枝の剪定に際しては芽の位置が重要になります。芽は枝の先端に位置するほど元気に伸び出すので、育てたい枝(亜主枝)の伸びる方向にある芽を確認しながら剪定します。
なお、芽が枝の下側に着いている場合は下に伸び出し、やがて横または上向きに変わります。それに対して、芽が枝の上側に着いている場合はそのまま上に伸び出すことになります。
枝は上に向かうと元気になる性質があるので、結果として枝の上側に着いている芽からの枝は徒長することになりそうです。元気のない場合には元気回復になるのですが、そうした特例以外では枝の上側に着いている芽は先端にならないようにします。
左右に着いている芽は安定した生長をしますし、主枝の方向を曲げる際に利用できます。
今回の作業ポイントは「“収穫第一”の軽い剪定」でした。木を落ち着かせることを目的とし、ぼんやりとした輪郭を押さえた後は、しっかりした枝と大きいつぼみを残すようにしました。収穫の日が楽しみです。
収穫の喜びは家庭園芸の醍醐味ですよね。美味しい実をつけるために、刃物が大活躍です
果樹剪定鋸
切り始めは滑らかに、そして力強くザクッと切れるグラデーションピッチを採用。さらに、タテ・ヨコ・ナナメカットで目詰まりのしにくい「ＵＶカット」採用で作業効率がアップします。
＜切り幅:0.95mm ピッチ:4.65～8.0mm＞
FS-22 果樹剪定鋸
生木剪定鋸
果樹の剪定や庭木の切断など、生木の切断に威力を発揮。ご家庭や現場の様々なシ―ンで活躍します。
NK-24 生木剪定鋸
ロッパー
軽くて、鋭い切断力。
LP-33S 太枝切り鋏ロッパー Sサイズ
LP-33M 太枝切り鋏ロッパー Mサイズ
LP-33L 太枝切り鋏ロッパー Lサイズ
高級剪定鋏 Vシリーズ
刃の開きが大きいから剪定がスム―ズにできます。
滑りがよく木のヤニがつきにくいハードクロームメッキを採用。磨耗やサビに強い、優れた耐久性を誇ります。また、グリップの開き角度が小さくても刃が大きく開くので、太い枝でも楽々カットします。
高級剪定鋏ブイセブン V-7
高級剪定鋏ブイエイト V-8
高級剪定鋏ブイナイン V-9Z
