4月に誘引したブドウの「藤稔」が発芽しました。
写真は5月14日の状態です。パーゴラに茂らせようと垂直に伸ばした主枝は約1.7mで、発芽しているのは17芽です。
芝生に沿って水平に伸ばしているものは約1mで発芽は11芽です。
よく見ると、いずれの新梢にも蕾がついています。せっかく伸び出した芽ですし、初めての開花結実が期待できるのですから、できれば全て残したいのが本音です。
しかし、果樹園と異なり、この庭の土の状態がこのブドウをどれほど養うことができるかよく分かっていません。
そこで、しばらく様子を見ることにし、とりあえず新梢が強風などで折られないように、軽く誘引をすることにしました。
通常は、新梢と新梢の間隔は15~20cmくらいあけてやるそうで、混みあった場合には早めに間引きをするようです。養分の無駄を省き、肝心な新梢を充実させることを思えば当然の処置です。
しかし、家庭の庭の場合には子どもが遊んでいて新梢を折るなど、思いがけないことが起こるので、予備の新梢を確保しておきたかったのです。
もちろん、多くの新梢を遅くまで残すと、結果させる新梢の充実が悪くなりますし、養分のロスにつながります。そこで、養分不足で生長が目立って劣る新梢は間引くのではなく、
(1)蕾を摘み取る
(2)蕾を摘み取り摘心をする
の2つの処理をして活用することにしました。
<観察してみよー!>
垂直に伸ばした主枝の先端の新梢は非常に勢いがよく、葉や蕾も断然大きくなっていて、頂芽優勢ということがはっきり現れています。
水平に伸ばした主枝の方は、先端の新梢、下位の新梢とも元気なのですが、よく見ると生育状態はかなり異なっており、旺盛な生育をしている隣のものは、枝葉の長さや太さ、蕾の数や大きさなどが劣っています。
元気な新梢は養分の吸収が盛んなので、こうした傾向は今後ますます強くなりますから、貧弱なものは間引くか写真のように摘心をして葉の混みや養分の無駄を省いてやります。
すっきりした樹形にするには、結果させない新梢は間引くのでしょうが、大切な貯蔵養分を使って伸ばしたものですし、摘心をしておけば養分の浪費は防げます。また、残った葉は当然同化作用をするので、株全体の充実に参加してくれるはずです。それに、もしもの場合の芽の確保にも役立ちます。
あとは、新梢の誘引です。庭の使い勝手によって誘引する方向・角度を考えることにしました。
今回は、庭の地力を見極めることもあり、新梢の生長を観察したのですが、先にも述べたように基本的には新梢の間隔は15~20cmくらいにあけてやるのが1つの目安になっています。
偶然のようですが、今回もほぼそのように新梢を育てることになりました。
なお、この株の主枝は果樹園の場合に比べて短いのですが、狭い庭であること、庭土がおそらく肥料不足の状態にあるであろうことに配慮したからです。
そうしたことから、いわゆる「短梢栽培」といった育て方になることでしょう。
ブドウの伸び出す勢いには本当に驚きます!しっかり間引いて養分のロスをなくしましょう!
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