「桃栗三年柿八年」と言われますが、種子をまいてから5年のモモの株に花芽が着いたので、今春に写真のような仕立てをしました。というのも、花芽は昨年に徒長した枝の先端部についているものですから、いわゆる盃状形とか、主幹形などに仕立てようとすると、肝心の花芽を落としてしまわねばなりません。
そこで樹形は異様なのですが、両手を結んだような形にしたのです。一般的な樹形ではなく一種のトピアリーのような樹形になりましたが、なんとしても結実させたいのです。
そうした想いが叶って、枝先に開花し結実しそうなのですが、ここにきて異常が見つかりました… 。
写真のように新葉のいくつかが膨れてきたのです。どうやら「縮葉病」に犯されたようなのです。
これはモモの典型的な病害です。この病原菌に犯されると、新芽が伸びるときに菌が葉の組織に侵入し、分泌物で葉を腫れ上がらせるらしいのです。予防法としては、2月が目安になりますが、発芽前に石灰硫黄合剤の散布をすることがもっとも確かとされています。しかし、このような状態になった上はこれからできる手当てをしなければなりません。
まずすべきは、被害を受けた葉を摘み取ることでしょう。これによって被害を受けた葉から病原菌の分散を防止することができます。
その病葉ですが、理想的には焼却することですが、筆者の場合は病葉を水に漬けて腐らせています。空気の中で生きている生物は、水中ではきっと息切れをしてしまうだろうと思うのです。写真のように水に漬けて容器にふたをして腐らせ、後日、深い穴を掘って埋めています。これからは気温も高まるので、腐敗は促進されることでしょう。
また、被害を受けた葉以外にも、病原菌は付着しており、これから発病するかもしれないので、予防処置をしておくことが必要です。まずしておきたいのは、園芸店で入手できる「ビスダイセン水和剤」、「オーソサイド水和剤80」の散布です。理想的には、発芽前に散布しておくことですが、これからも抑制効果がありますし、この殺菌剤はモモによく発生する黒星病・灰星病・せん孔細菌病などにも効果があります。ただし、収穫の45日前には使用を停止しましょう。
ちなみに、本格的な防除を行う果樹園などでは、2月ごろに石灰硫黄合剤の散布をし、キノンドー水和剤・オキシラン水和剤などを、発芽前から開花直前まで散布したり、収穫2週間前までパルノックスフロアブル・ダイボルトフロアブルなどを散布しているようです。
病気の対策が終わったところで、株全体の状態を改めて見てみましょう。
当然のことですが、株元近くから元気な新梢がいくつも伸び出しています。きっとこれらの枝には花芽がついて、来年には結実してくれることでしょう。そうした観点から見れば、これらの枝を大事に育ててやりたいところです。しかし、何よりもの願いは『今年に果実をつけたい』ということです。
そこで、これら株元からの枝の先端を摘んでおきます。このことによって、養分の流れが下部から発生している新梢へではなく、今年結実している先端部へ少しでも多く流れることを計ってのことです。
家庭園芸ならではの自由な樹形が魅力的です。収穫の日が楽しみです!
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