ハッサク(八朔、学名:Citrus hassaku)は日本原産で、ミカン科の柑橘類のひとつ。独特な苦味と甘味があり、歯触りの良い果肉で人気な柑橘類。5月には白い花を咲かせて、庭木としても楽しめるため、ご家庭の果樹としても人気です。 11月から色づいていた八朔の果実の色も濃くなってきました。12月の中旬から収穫できそうです。一方で、気温の低下は、木の活動を低下させるので、防寒が必要です。 この記事では、八朔の収穫方法や美味しい果実を実らせるための防寒についてご紹介します。
八朔は防寒しましょう
八朔は葉が大きく、寒害や強風などで傷みやすく、それは樹体の衰弱に直結しますし、当然果実の収量・品質の低下につながります。それに1~ 2月は花芽分化の時季に当たりますので、ぜひ防寒をしてやりましょう。
八朔の収穫の仕方
まずは、収穫です。収穫は写真のように結果している枝ごと切り取ります。この枝は弱っているので残しておいても来年の結果( 植物が実を結ぶこと )は望めません。それに枝葉が混み合うと、隣の結果枝の生育の邪魔になるからです。
収穫した果実は果梗(枝)が長いと他の果実を傷つけますので、写真のように付け根から切除します。これは果実の萎び防止にもなります。
八朔の貯蔵方法
貯蔵に関しては、果実の腐敗防止剤での処理なども考えられますが、わが家では果実を一つずつ新聞紙で包み、段ボール箱に入れて室内に置いています。収穫してすぐに食べればみずみずしいですし、少し置いておけば甘みが増しますので、時期をずらして試してみるのもまた一興です。
ところで、今回はちょっと実験をしてみます。それは「木の外側に着いている果実は収穫し、内部の果実を残す」というものです。
柑橘類は、たいてい冬の間は果実の水分が少なくなる「ス上がり」を起こしますから、今月に収穫するか、3~4月の暖かくなってからの収穫が普通です。
越冬させて収穫できるのは、暖地でのことなんですが、試しに一部の果実をこの冬は樹上に残してみることにしました。
このことを思いついたのは、八朔は寒冷地では冬季に葉が凍傷を起こして、落葉することがあるようですが、わが家では日当たりの良い場所にあり、寒風も強く当たらないせいか、毎年落葉などの被害が生じていないことからです。そして、『しっかり防寒をしてやれば、果実を樹上で越冬させられるのではないか?』と考えたのです。
樹成り八朔に挑戦
さあ、やってみよう
1)剪定
まずは、徒長した秋枝を剪定します。
2)果実の防寒
防寒は樹体だけでなく、果実にも袋掛けをしてやります。これによって1℃くらいの保温効果が期待されるとのこと。二重袋であればさらに効果的ですし、果実との間に1cmくらいの隙間(空間)があると、1.5倍くらいの効果が期待できるそうです。
3)株全体の防寒
まず北西に防風垣を作ります。樹体そのものの防寒ですが、写真のように、主枝ごとに寒冷紗で包んでやることにします。というのは、わが家の辺りは冬に何度か雪が積もるので、株を一まとめにして包むと、雪の重みで枝が折れたり裂けたりする被害を生ずるからです。
4)完成
主枝ごとに分けると3つのまとまりができました。
暖かくなるまで、樹上で越冬させてみましょう。
※防寒に際して注意したいのは、ダニなどの害虫の有無です。もしもその危険がある場合には事前に殺ダニ剤で駆除をしておきましょう。
収穫したばかりの八朔を一ついただきましたが、爽やかな酸味とほんのりとした甘みが美味しかったです!樹上に残した八朔を3月にいただくのが実に楽しみです。
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