初心者にオススメのハーブ10選|育て方や収穫のコツ
エディブルフラワー(食用花)の育て方を教わった花坂ファミリー。今回はガーデニング初心者も気軽に育てられるハーブ10選と、ベランダでも管理しやすい小鉢での育て方や収穫のコツを、ガーデニング研究家・畑明宏(はたあきひろ)さんによる写真・イラスト解説でお伝えします。収穫したバジルで作るバジルペーストのレシピ付き。
▼前回の記事「食用花・エディブルフラワーを苗から育てよう|ナスタチウム・トレニア」
野菜・くだもの・エディブルフラワー(食べられるお花)・ハーブなどを彩りよく植えた、”見る”と“食べる”が楽しめるお庭のこと。この連載ではベランダで無理なくできるビギナー向けキッチンガーデンのアイディアをたくさん紹介していきます!
《目次》
ハーブを育てる基礎知識
「今回は、初心者にオススメのハーブ10種と、育て方と収穫のコツをご紹介します。」
「ハーブとは香草や薬草を総称したもので、種類は多岐に渡ります。ハーブはとても丈夫なので、特にガーデニング初心者にオススメです! 園芸店やホームセンターでは6月から一気にハーブの取り扱いが増えてきますよ。今回は初心者の方も始めやすいよう、小鉢(5~6号)での育て方をお伝えします。」
「それでは、ハーブを育てる際の、おおまかな流れを見ていきましょう。」
・ハーブの「苗」を購入する
・小鉢に「植え替え」する
・「水やり」をする
・適切なタイミングで「肥料」をやる
・収穫
「育て方、シンプルやな~。野菜の育て方やお花の育て方のとき、初心者は苗からがオススメって言ってましたけど、ハーブもやっぱり苗からがいいんですか?」
「そうですね。種から育てることもできますが、初心者は1苗ずつ小鉢で育てるのがオススメです。」
「プランターよりも、鉢がいいんですか?」
「ポイントは、ひとつの容器で1種類を育てるという点なんだ。ハーブは冬越しできるものや1年だけのもの、ミントのように生育旺盛で他のハーブと一緒にしないほうがよいものなど、様々あります。ひとつのプランターや鉢に何種類も植えると管理しにくくなってしまうので、色々な種類を育てたい時は小鉢に1種類ずつ植えて管理するのがオススメなんです。」
「なるほど~!」
オススメのハーブ10選 ~初心者向け~
「それでは早速オススメのハーブを見ていきましょう。今回はイタリア料理が得意なミノルさんの希望に合わせ、イタリアンに合うもの中心にセレクトしています。」
「自家製バジルの手のべピザ …! チャイブのディップ…!」
「イタリア料理にハーブは欠かせません。自家製ハーブを使えば作る楽しさ倍増ですよ!」
🌿オススメのハーブ①《バジル》
一般的に「バジル」と呼ばれるスイートバジル(バジリコ)。ジェノベーゼやカプレーゼ、マルゲリータといったイタリア料理に欠かせないハーブです。夏の暑さにも強くどんどん育ちます。丈夫でたくさん収穫でき、様々な料理で楽しめるので、初心者さんにオススメです。
バジルの育て方・収穫のコツ
香りのよいバジルを育てるコツは、花芽が付いたらすぐにカットすること。花芽をそのままにしてしまうと花を咲かせるためにエネルギーを取られてしまい、香りの質が落ちてしまいます。 バジルは花芽が付きやすいので、 注意しましょう。
🌿オススメのハーブ②《イタリアンパセリ》
パセリと聞くと、洋食の付け合わせでおなじみの濃い緑色の縮れた葉を思い浮かべますが、イタリアンパセリの葉は平らでギザギザとしています。カロテン、ビタミン類、ミネラル類を豊富に含んでおり、栄養価がとても高いのが特徴。縮れたパセリに比べて苦みが少なく、葉も柔らかいのでサラダや炒め物にも使えます。乾燥させて塩に混ぜ、ハーブソルトを作ることも。手軽で何度も収穫できるので、オススメです。
イタリアンパセリの育て方・収穫のコツ
イタリアンパセリを美味しいタイミングで収穫するコツは、できるだけ”若採り”すること。イタリアンパセリは育ちすぎると葉が硬くなってしまいます。外葉が若いうちに収穫しましょう。茎の中央からどんどん若い葉が出てきますよ!
🌿オススメのハーブ③《ルッコラ》
ルッコラは地中海原産、アブラナ科のハーブでゴマのような風味が特徴。生で食べると少しピリッとした辛み・苦みがあります(加熱調理をすると辛みや苦みは消えます)。パスタや肉料理にもぴったりで、なんと茹でてお浸しにすることも。丈夫でとても育てやすく、初心者さんにオススメですよ。
ルッコラの育て方・収穫のコツ
ルッコラも非常に良く育つハーブなので、美味しいタイミングで収穫するコツは”若採り”です。葉が育って硬くなる前に収穫してください。「ベビーリーフ」状態からどんどん収穫して食べましょう!
🌿オススメのハーブ④《セルバチコ》
別名はワイルドロケット。ルッコラの原種で、イタリアンハーブの一種です。ルッコラ同様ゴマ風味のしっかりした味わいが特徴で、生ハムやチーズ、トマトなどイタリアンな食材との相性がばつぐん。サラダやピザの上に散らして食べるのもオススメです。”ワイルド”の名の通り生命力が強いので、初心者さんでも安心して育てられます。
セルバチコの育て方・収穫のコツ
とにかく丈夫なセルバチコ。セルバチコの収穫のコツも”若採り”です。葉が育って硬くなる前の「ベビーリーフ」の状態からどんどん収穫しましょう。また、セルバチコはとても丈夫なので冬越しして長く育てられます!
育てているうち徐々に茎が木質化してきます。そのときは、新しい苗で育て直してください。
🌿オススメのハーブ⑤《チャイブ》
別名シブレット。日本ではあまり馴染みがありませんが、ヨーロッパではスープやクリームチーズと和えたディップなど、様々な料理に使われています。「西洋ネギ」と呼ばれますがネギ独特のニオイはなく、繊細な香りが楽しめるのが特徴です。洋食はもちろん、ネギの代用として薬味にすれば和食でも活躍します。ベランダのキッチンガーデンで育てるのにオススメですよ。
チャイブの育て方・収穫のコツ
ヒョロリとまっすぐ伸びるチャイブ。収穫時期を見極めるコツは、葉の状態です。チャイブの葉がおよそ20㎝くらいになってピンと立ってきたら収穫しましょう。収穫後、切り口がすぼまるほど再生したら、もう一度収穫できますよ!
🌿オススメのハーブ⑥《レモングラス》
肉料理の香りづけやハーブティーで楽しめるレモングラスは、虫よけハーブとしても優秀です。レモングラスの主な成分である「シトラール」は虫の嫌う香りと言われており、虫よけスプレーなどに使われています。夏場に良く育ち、ビギナーさんにもオススメです。
レモングラスの育て方・収穫のコツ
レモングラスの香り成分は、上のイラストで言うと根元に近いややピンク色の部分に多く含まれています。よい香りのレモングラスを収穫するコツは、 ここが直径1㎝以上になってから収穫すること。収穫するときは、土の際からカットしましょう。
🌿オススメのハーブ⑦《ミント》
ミントはたくさん品種がありますが、一般的によく用いられるのはペパーミントとスペアミント。さわやかなミントティーや、ミントシロップを作って炭酸水と混ぜたりバニラアイスにかけたりと、これからの季節たっぷり楽しめます。とても繁殖力が強くどんどん増えるので、初心者さんも安心して育てられます。
ミントの育て方・収穫のコツ
ミントはとにかく生育旺盛! どんどん育つので、こまめに収穫するのが長く楽しむコツです。ミントは寒さにやや弱いですが、うまく育てば翌年も収穫できますよ。
🌿オススメのハーブ⑧《ローズマリー》
お料理の香りづけに使われるローズマリー。お肉やお魚のソテー、ジャーマンポテトなどとよく合わせます。丈夫で育てやすく、収穫したローズマリーを水洗いして紅茶と一緒に飲むフレッシュローズマリーティーはすっきりした味わいでオススメですよ。また、虫よけ効果もあり、煮出して冷やせば虫よけスプレーが作れます。
ローズマリーの育て方・収穫のコツ
ローズマリーは常緑性の樹木。ハーブとして使うのは先端の若い茎なので、植え付けて最もすぐに収穫できるハーブかもしれません。樹木なので徐々に株が大きくなります。年1回程度ひとまわり大きな鉢に植え替えれば、長く楽しめますよ。
🌿オススメのハーブ⑨《カモミール》
ハーブティーでおなじみの、白い花を咲かせるカモミール。お茶にするのは乾燥したものが一般的ですが、実はフレッシュでもいただけます。摘みたてのカモミールの花にお湯を注ぐだけで、リンゴのような香りの、見た目もかわいいフレッシュカモミールティーが作れます。
カモミールの育て方・収穫のコツ
カモミールは花が咲いたら収穫どき。よい香りのカモミールを収穫するコツは、”朝摘み”すること。カモミールの香りは朝がもっともよいといわれています。朝に摘んだカモミールでフレッシュカモミールティーを頂くのは自家製ならではの楽しみですね。
🌿オススメのハーブ⑩《パクチー(コリアンダー)》
ここ数年で大人気になったパクチーも、初心者が育てやすいハーブ(香草)です。セリ科の一年草で、生春巻きやフォーといったエスニック料理に活躍します。思い切りパクチーを楽しみたい、という方はぜひ育ててみましょう。もし種が収穫できれば香辛料の「コリアンダーシード」としてお料理に使えるかもしれません。
パクチーの育て方・収穫のコツ
パクチーを育てるコツは、最低気温に注意すること。パクチーは最低気温が20度以上になってから育て始めましょう。それより気温が低い間は育ってくれません。また、もしアブラムシが発生してしまったら、水で洗い流しましょう。
▼害虫対策に関する記事はこちら
ハーブの育て方|土と鉢の準備
「それでは、ハーブの育て方をみていきましょう。」
🌿準備するもの
・ハーブの苗
・鉢…5~6号
・鉢底石
・園芸土(肥料入り)
・土に混ぜ込むタイプの肥料
・バーク堆肥
・液肥
・園芸用具(グローブ・収穫用はさみなど)
🌿ハーブの好む環境
今回紹介したハーブはいずれも太陽光を好みます。日当たり、風通しの良い環境で育てましょう。気温は25度以上が最も生育に良いです。
🌿必要な土の量
「ここで、ハーブを小鉢で育てる際に必要な土の量について解説します。」
それぞれに生育条件の異なるハーブ。初心者の方が育てるなら、ひとつの小鉢に1種類(1株)がオススメです。
ここで言う「小鉢」は5~6号のもの。5号鉢は直径15㎝・容量およそ1リットル強、6号鉢は直径18㎝・容量およそ2.2リットル程です。実際に必要な土は、鉢底石を敷き詰め、購入時の根についた土(ビニールポット分)を差し引いた分量なので、5号鉢=1リットル、6号鉢=2リットルと覚えておくと良いでしょう。号数表記の無い鉢は、直径を目安にすると選びやすいです(極端に浅いものは除く)。
「1~2種類だけ育てたい場合は、割高になってしまいますが100円均一などで2リットル入り園芸用土を購入すると良いでしょう。5号鉢2つ、6号鉢1つでちょうど使いきれる量です。 」
「土が微妙に余ると困るから、逆算できるのいいなあ!」
「続いて、全てのハーブに共通する、植え付けまでの流れを詳しく紹介します。」
🌿苗の選び方
店頭に置かれているハーブ苗の品質は基本的に安定しているので、お好きな苗を選んでOKです。強いて言えば茎が太く、間延びせず、葉に虫食いのない苗を選ぶとよいでしょう。
🌿苗の植え付け
5~6号鉢を準備し、鉢底石を敷き詰めます。
市販の園芸用土を入れ、「土に混ぜるタイプの肥料」を加えてかき混ぜます。土にたっぷりと水をやってから植え穴に水を入れて湿らせ、ポットの根を崩さないよう苗を植え付けます。
地表面が見えなくなるまで、バーク堆肥を敷き詰めましょう。
🌿水のやり方
地表面が完全に乾いたら、鉢底から流れ出るくらいたっぷり水をやってください。水をやる前に、地表面の土を触って水気がなくなっているか確認しましょう。
🌿肥料のやり方
与え始めるのは植え付けて1週間ほど経ってから。その後、1~2週間に1回程度、液肥を与えましょう。
※購入した液肥の説明書きに従って与えてください。
🌿収穫
バジルとミントを例に、収穫の仕方をご紹介します。
《バジル》
バジルの収穫のコツは、ハサミの下の”脇芽(わきめ)”を残すこと。脇芽が育ったら、また収穫できますよ。
《ミント》
ミントはとても生育旺盛。収穫するときも特に注意点はなく、どこで切っても大丈夫です。
ハーブの楽しみ方 ~バジルペーストのレシピ~
「キッチンガーデン最大の楽しみは、育てた野菜やハーブをおいしくいただくこと! 今回はハーブの中でも特に育てやすいバジルを使った、『はたさん特製バジルペースト』の作り方をご紹介します!」
《はたさん特製・バジルペーストの作り方》
🌿バジルペーストの材料
・収穫したバジル(生)…30枚
・ニンニク…1片
・松の実…大さじ3
・塩…小さじ2分の1
・オリーブオイル…大さじ4
※200mlの瓶1個分の分量です。
🌿バジルペーストを作る手順
①松の実は乾煎りして、粗熱を取ります。ニンニクはざく切りにしましょう。
②松の実とニンニクとオリーブオイルをミキサーにかけて滑らかにします。
③ミキサーを回転させながら、バジルを少しずつ入れていきます。スムーズに回らないようならオリーブオイルを追加しましょう。最後に塩で味を調えたら完成です!
💡コクを出したいときは、お好みで粉チーズを大さじ2~3杯加えても!
「おいしそう~~~!」
「バジルはなるべく虫食いなどが少ない、やわらかいものを摘みとりましょう。そうすると味のまろやかなペーストになります。また、バジルの葉は水に触れるとすぐ黒く変色してしまうので、洗わず、やさしく拭いてください。」
刃物のソムリエ・アルスケのオススメ道具
「こんにちは。刃物ソムリエの、アルスケです。」
「こんにちは~!」
「ガーデニング用刃物から工業機械用刃物まで、あなたにピッタリの刃物をご紹介します。早速、ハーブを育てる時にオススメの刃物をご紹介しましょう。」
「今回の作業で刃物を使うのは、①園芸用土などの袋を開けるとき、②ハーブを収穫するとき、ですね。」
《園芸作業にオススメ・クラフトチョキ》
「ガーデニングハサミの定番・クラフトチョキは、茎やビニール製品のカットにとても向いています。刃先が鋭く切れるので、葉や茎がこみいったハーブでも狙ったところをカットできます。ソフトな材質のグリップは手馴染みもばつぐんですよ。」
《ハーブの収穫にオススメ・【Gクラシック】アルスヌーボー》
「【Gクラシック】アルスヌーボーは伝統的なブリティッシュグリーンが美しいガーデニング用ハサミ。ステンレス製で水気に強いのが特長です。」
「きれいな緑やね~!」
「【Gクラシック】はガーデニング用シリーズ。ノコギリや剪定鋏など、ガーデニング作業に使えるさまざまな刃物をご用意しています。園芸ツールを同じシリーズでそろえるのも楽しいですね。」
★ガーデニングにおススメ!|Gクラシックシリーズ
上品な深いグリーンの持ち手で統一された、ガーデニング向け《Gクラシック》シリーズ。ご家庭での園芸作業に便利な刃物が揃っています。
「お気に入りのガーデニングツールを使うと、作業の楽しさもアップしますよ!」
\ お求めは園芸店、ホームセンター、各インターネットショップなどで /
左からEG-330H-W(=FW-330H-W)、 FW-330H-P、 FW-330H-Y、 FW-330H-V、 FW-330H-G、 KG-330H-BK
全長 160mm/刃長 40mm/質量 50g
●高炭素刃物鋼 ●ハードクローム仕上げ ●ソフトグリップ ●刃カバー付
全長 170mm/刃長 45mm/質量 56g
●ステンレス鋼 ●ハードクローム仕上げ ●マイクロエッジ付 ●ソフトグリップ ●キャップ付
今回のおさらいと次回の予告
「今回は、ハーブの育て方をお届けしました。」
「今回教わったハーブはどれも丈夫で育てやすそうやね! フレッシュカモミールティー、めっちゃ憧れるわ~」
「全部育てて食べてみたい…!」
「育てれば育てるだけ、料理のレパートリーが増えそうだ!」
「ハーブは丈夫でよく育ちます。おいしい食べ方もたくさんありますし、初めてのガーデニングに本当にオススメですよ! ぜひおいしく楽しく、ハーブを育ててみてください!」
「はい!」
「次回はなんと、ベランダでのお米の育て方をお届けします。お楽しみに。」
▷次回【ベランダでコメ作り!?バケツ稲の育て方】につづく
ここまでお読みいただきありがとうございます。
たくさんのハーブを紹介しましたが、どれも育てやすそう&おいしそうで迷ってしまいますね。スタッフはバジルの苗を購入してみましたよ!
\ ミニパプリカ、育ってます!/
先日から育て始めたミニパプリカ、元気にすくすく育っています! アルスケ公式インスタグラムで栽培記録をお届け中です!
\ ミニパプリカの育て方についてはこちらの記事で /
📢 公式Twitter & アルスケinstagramでキッチンガーデンの様子を更新中!
それでは、次回をお楽しみに!
▼ARS園芸刃物ショップでは今回ご紹介したハサミすべてお求めいただけます!
\ はたさんとアルスケのチョキチョキライフ /
大阪堺の刃物メーカー・アルスコーポレーションのマスコット、赤いワニの「アルスケ」と、ガーデニング研究家のはたさん(畑明宏さん)がお届けする『はたさんとアルスケのチョキチョキライフ』。2020年はとある住宅街のマンションに暮らす「花坂さん一家」がアルスケとはたさんとの出会いをきっかけに、ベランダで“キッチンガーデン”に取り組む様子を描きます。