陸稲(りくとう・おかぼ)の育て方①育苗 ~畑でお米を育てよう~

こんにちは。アルスコーポレーションのアルスケです!
日本のお米といえば、水田で育てる水稲(すいとう)が一般的。広大な田んぼに大量の水が必要で、とても家庭菜園では育てることが出来ません。
しかし、ここ最近のコメ不足の状況を受けて、「家庭菜園で少しでもお米が育てられないだろうか…」と考えた方も多いと思います。
そんな時に試してみたいのが「陸稲(りくとう・おかぼ)」。読んで字のごとく、畑で育てる陸の稲です。
今回は、そんな陸稲(りくとう・おかぼ)を、ガーデニング研究家・樹木医の畑明宏(はたあきひろ) さんと一緒に初めて育ててみました!
Contents
1.畑さんに教わる陸稲(りくとう・おかぼ)の育て方のコツ
2.陸稲(りくとう・おかぼ)について
3.陸稲(りくとう・おかぼ)の品種
4.陸稲(りくとう・おかぼ)の育て方
4-1.準備するもの
4-2.陸稲(りくとう・おかぼ)の育苗方法
4-3.水や肥料の与え方
4-4.寒さの対策
4-5.陸稲(りくとう・おかぼ)の定植
5.アルスケのオススメはさみ紹介
6.講師プロフィール
畑さんに教わる陸稲(りくとう・おかぼ)の育て方のコツ

畑さん、陸稲(りくとう・おかぼ)を育てるコツはありますか?

はい。陸稲は畑に種モミを直蒔きして育てることもできますが、気温が上がらないと発芽しないなどうまく育たないリスクがあります。一方、育苗してから定植すると、そういったリスクを抑えることができ、安定した生育が見込めます!

なるほど、まずは苗を育てるのですね!
陸稲(りくとう・おかぼ)について
陸稲(りくとう・おかぼ)は東南アジアや中国南部原産のイネ科の植物で、水田ではなく畑で育てるお米の仲間です。
水を張った田んぼがなくても栽培できるため、水の管理が難しい地域や家庭菜園でも栽培できるのが特長です。
陸稲は、1960年代には東北以南の地域で186,000hAの栽培面積がありましたが、2013年の調査では 1,720hAまで減っており、主に栽培されているのは糯(もち)品種で、アラレやおかきといった米菓に利用されているそうです。
(参考:https://www.jeinou.com/benri/rice/2008/08/130918.html)
●栽培環境
栽培適温は20〜30℃で、高温多湿を好みますが、水田のイネに比べ乾燥にも比較的強いです。風通しと日当たりの良い場所で栽培しましょう。
●育苗の時期
育苗は3月下旬頃、平均気温が12℃を越えてから開始しましょう。
●定植の時期
定植の時期は5月から6月です。
●収穫までの期間
収穫は、9~10月、穂が黄金色になり、穂先が垂れてきたら行います。

陸稲は病害虫が少ないので、虫が苦手な人にも育てやすいですよ!
陸稲(りくとう・おかぼ)の品種
陸稲にはいくつかの品種がありますが、比較的容易に入手できる品種は下記のとおりです。
●陸稲 うるち種 農林24号(うるち米/ふつうのお米)
病害虫や乾燥に強く、初心者でも栽培しやすい品種です。 食味が良く、炊飯してもおいしく食べられます。
● 陸稲 モチ種 農林1号(もち米)
耐暑性に優れ、暑さや乾燥に強い品種です。比較的栽培しやすく、収穫量が安定しています。
陸稲(りくとう・おかぼ)の育て方
それでは、陸稲の育て方(育苗の手順)を見ていきましょう。
✍準備するもの
・種モミ
・セルトレイ(1つのセルあたり5粒ほど蒔きます)
・受け皿になるもの(セルトレイの下に敷き、持ち運べるようにします)
・園芸土(肥料入り)
・マルチ用透明ビニール袋 ※大き目のゴミ袋でOK。半透明不可。
・園芸用具(土用ふるい・グローブ・はさみなど)


今回はうるち米の陸稲ウルチ種農林24号、もち米の陸稲モチ種農林1号を用意しました。

セルトレイはキャネロンビーポット36穴5枚入りを用意しました。セルトレイは種モミをどのくらい蒔くかに合わせて必要な数を用意してください(1つのセルあたり5粒が目安です)。
受け皿はセルトレイのサイズや数量に合わせて適切なものを用意してください。

園芸用土はこちらを用意しました。
✍陸稲(りくとう・おかぼ)の育苗方法

セルトレイに土を入れます。縁のすれすれまでが目安です。

水をたっぷりとやります。写真のように、タプタプになるくらいが目安です。しっかりと土に水を含ませましょう。

水が土に染み込んだら、棒状のもので植穴を開けます。植穴の深さは1センチ程度が目安です。

種モミを手にとり、5粒ずつ植穴に蒔いていきます。

優しく土に落としてください。

再び水をやります。勢いよくあげすぎると土がえぐれてしまうので、優しく上からかけてあげましょう。

種モミは乾燥した状態。少し濡らすことで、土と種モミがなじみやすくなります。

セルトレイの縁が見えなくなるくらいまで土をふるいます。園芸用土には写真の様に大きな粒や木片が混ざっているので、ふるって細かな土だけが種モミにかぶさるようにしましょう。


最後に、もう一度水をやります。優しく上からかけてあげましょう。
※水をあげ終えたら、受け皿にたまった水は捨ててください。

水をやることで、種モミに発芽意欲をわかせます。これを休眠打破といいます!
✍水や肥料の与え方
芽が出るまで、水やりは不要です。
芽が出てからは、土が乾燥しないように水やりを行います。
✍寒さの対策
保温、保湿の為、透明なビニール袋(大き目のゴミ袋で可)でセルトレイごと覆いましょう。その際、片方は完全に閉めず、空気の通り道を残してください。
※ビニール袋は日光が届きやすいよう、透明なものを使用してください。

✍陸稲(りくとう・おかぼ)の定植
定植は5~6月、稲がある程度育ってから行います。
※苗の生育に合わせて記事でお伝えします!
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\講師プロフィール/

畑 明宏(はたあきひろ)
1967年生。兵庫県西宮市出身。ガーデニング研究家、樹木医。2014年に独立後、奈良市で土壁と木の家に暮らしながら、家族5人分のお米と野菜を自らつくる。現在はNHKテレビ『ぐるっと関西おひるまえ』にも講師として出演中。著書に「コップひとつからはじめる自給自足の野菜づくり百科」、「ペットボトルからはじめる水耕栽培とプランター菜園」など。
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