⾷べられる花 エディブルフラワーの育て⽅
ミニパプリカ・ミニキュウリ・イタリアントマトの育て方を教わった花坂ファミリー。今回はナスタチウム・トレニアを中心に、食用の花・エディブルフラワーを苗から育てるコツを教わります。目で楽しめ、食材としてもオシャレに活用できるエディブルフラワー。ガーデニング研究家・畑明宏(はたあきひろ)さんによる写真・イラスト解説でお伝えします。
▼前回の記事「ミニパプリカ・ミニキュウリ・イタリアントマトの育て方|5月に植えるプランター野菜①」
野菜・くだもの・エディブルフラワー(食べられるお花)・ハーブなどを彩りよく植えた、”見る”と“食べる”が楽しめるお庭のこと。この連載ではベランダで無理なくできるビギナー向けキッチンガーデンのアイディアをたくさん紹介していきます!
《目次》
エディブルフラワーの基礎知識
「今回は、エディブルフラワーの育て方をご紹介します。」
「エディブル(edible)とは“食用”。つまり、エディブルフラワーは“食べられるお花” という意味です。エディブルフラワーは見た目の美しさから、スイーツやサラダ、サンドウィッチ、最近はお肉料理やおにぎりなどに使うのも人気ですね。」
「エディブルフラワーは知ってたけど、おにぎりにお花ってアリなんですか!?」
「エディブルフラワーでおにぎり、アリです! お花は蜜のイメージがあるので甘そうですが、ナスタチウムはワサビ菜やカイワレ大根に近い味ですしビオラやトレニアはクセがなくお食事にもスイーツにも合うんです!」
「なるほど~!」
「エディブルフラワーを食材として購入するのはネット通販が主流ですが、キッチンガーデンで育てれば見て楽しめ、食べて楽しめ、いいこと尽くしです。ぜひエディブルフラワーを育ててみましょう!」
「それでは、エディブルフラワーを育てるおおまかな流れを見ていきましょう。」
・エディブルフラワーの「種」を購入する
・発芽用トレーに「種まき」をする
・「水やり」をする
・増えた芽を「間引き(まびき)」する
・プランターに「植え替え」をする
・適切なタイミングで「肥料」をやる
・収穫
・伸びすぎた茎を「切り戻し(摘芯)」する(※)
※花の種類によります
・花の「苗」を購入する
・プランターに「植え替え」をする
・咲いている花を摘む💡
・「水やり」をする
・適切なタイミングで「肥料」をやる
・収穫
・伸びすぎた茎を「切り戻し(摘芯)」する(※)
※花の種類によります
「なんだか、普通に花を育てるのと同じ…?」
「実はそうなんです。エディブルフラワーとは呼びますが、基本的には普通の花。専用の品種があるわけではないんですよ。」
「前に、エディブルフラワーは農薬を使わないで育てるって…」
「その通り! エディブルフラワーは口に入れるものなので、無農薬(あるいは低農薬)で育てるんです。実をいうと、育てる上での注意点はそのくらいです。」
「“夏野菜の育て方”の時、ビギナーは苗から育てた方がいいと聞きましたが、エディブルフラワーも苗からがいいですか?」
「はい、やはり作業工程が少ないのと収穫までが早いので、エディブルフラワーも苗から育てるのがオススメです。『市販の苗には農薬がついているのでは…?』という不安があると思いますが、購入時についている花を摘むことで解決できます。これについては後で詳しく説明しますね。」
☞詳しくはこちら(記事後半にジャンプします)
「それでは早速、エディブルフラワーにオススメの花から見ていきましょう。」
エディブルフラワーにオススメの花
「エディブルフラワーとしてよく挙がるのはビオラ(パンジー)ですね。その他には、ナスタチウム(キンレンカ)、キンギョソウ、トレニア、ボリジ(ルリジサ)などがあります。」
☞それぞれのお花の特徴はこちらの記事で
「今回は、今の季節から育てやすく苗を入手しやすいエディブルフラワー・ナスタチウム(キンレンカ)&トレニアを選びました。」
《ナスタチウム(キンレンカ)》
赤や黄色の花を咲かせるナスタチウムは、葉、花ともに食べることができるエディブルフラワー。いずれもピリ辛でカイワレ大根やワサビ菜のような味わい。サラダやサンドイッチ、冷たい麺類に添えるなど、香味野菜感覚でいただけます。
《トレニア(トレニア・フルニエリ)》
紫やピンク、白や黄、バイカラーのものなどバリエーションが豊富なトレニア。シャキシャキとした歯ざわりで味にクセもなく、オープンサンドやサラダ、ケーキの飾りにぴったりのエディブルフラワーです。手作りクッキーに押し花のように乗せるのもかわいいですよ。
エディブルフラワーの育て方
「続いて、エディブルフラワーの育て方です。」
「今回は、ナスタチウムとトレニアを苗から育てていきます。」
🌻準備するもの
・ナスタチウムとトレニアの苗
・鉢…5~6号のもの(2鉢)
・鉢底石
・園芸土(肥料入り)
・土に混ぜ込むタイプの肥料
・バーク堆肥
・液肥
・園芸用具(グローブ・収穫用はさみなど)
🌻苗の選び方
<ナスタチウム>
葉が多く、茎が伸びすぎていない苗を選びましょう。
<トレニア>
葉と花芽が多いものを選びましょう。
🌻苗の植え付け
5~6号鉢を準備し、写真のように鉢底石を敷き詰めます。
市販の園芸用土を入れ、「土に混ぜるタイプの肥料」を加えてかき混ぜます。
土にたっぷりと水をやってから植え穴に水を入れて湿らせ、ポットの根を崩さないよう苗を植え付けます。
地表面が見えなくなるまで、バーク堆肥を敷き詰めます。
🌻花摘み
園芸店やホームセンターの花苗は、花が咲いた状態で売られています。この花には鮮度を保つための薬剤や農薬が付着している可能性があり、食用にはできません。
花苗からエディブルフラワーを育てるときは、購入時についている花をすべて摘んでしまいましょう。
<ナスタチウム>
<トレニア>
農薬や薬剤は、振りかけるタイプと根から吸収されるタイプがあります。振りかけるタイプは花を摘むことで除去され、根から吸収するタイプは再び花が咲くまでの期間を無農薬で育てれば、植物の体内で分解されます。
🌻水のやり方
地表面が乾いたら、たっぷりと水をやりましょう。鉢底から流れるくらいが目安です。
🌻肥料のやり方
2週間に1回、液肥を与えます。
🌻収穫
花が咲いたら収穫です。
ナスタチウムは花も茎も食用にできます。写真のように茎から収穫しましょう。
トレニアは花の部分を写真のように収穫します。
🌻切り戻し(摘芯)
切り戻しとは、伸びすぎた茎や枝を切り取って株を整える作業のこと。エディブルフラワーも、夏越し(※)できるものは株の蒸れを防ぐために切り戻しをしましょう。
トレニアは丈夫で夏越しできます(ナスタチウムも不可能ではありませんが、難しいです)。9月頃になったら伸びきった茎や葉を半分くらいの高さにカットしましょう。そうすることで、秋まで長くエディブルフラワーとして楽しむことができますよ。
※夏越し…春に植えた植物が、夏を越えて秋まで生育すること。
🌻エディブルフラワーとして栽培するコツ
収穫するときは、全ての花を摘み取るようにしましょう。そうすれば次に収穫するときも花が咲きそろい、一度にたくさん収穫することができますよ。
エディブルフラワーの楽しみ方
🌼エディブルフラワーの処理
収穫したエディブルフラワーは軽く水洗いをしましょう。野菜と同じように洗えばOKです。
🌼エディブルフラワーを使った料理やスイーツ
「収穫したエディブルフラワーをいただきましょう。」
「ナスタチウムはサラダに、トレニアはカナッペにしました。どちらもおいしくできました!」
「エディブルフラワーが乗ると華やか~!!」
「ナスタチウムは薬味感覚で冷たい麺類に使ったり、トレニアはゼリーやケーキに乗せたりするのもいいですね。今からの季節はアイスに添えるのもオシャレですよ!」
刃物のソムリエ・アルスケのオススメ道具
「こんにちは。刃物ソムリエの、アルスケです。」
「あっまた出てきた!」
「ガーデニング用刃物から工業機械用刃物まで、あなたにピッタリの刃物をご紹介します。早速、エディブルフラワーを育てるのにオススメの刃物をご紹介しましょう。」
「今回の作業で刃物を使うのは、①園芸用土などの袋を開けるとき、②花や花芽を摘むとき、③花を収穫するとき、 ④切り戻しをするとき、⑤お料理のとき、ですね。」
《エディブルフラワーの作業にオススメ・クラフトチョキ》
「クラフトチョキは、ビニール製品のカット、お花の茎のカットにとても向いています。刃先がシャキッと切れ、軽く、握りやすいのが特徴です。」
「前回紹介されたハサミも、クラフトチョキだったような…」
「はい。家庭園芸において、クラフトチョキの汎用性は絶大なのです。」
《お料理にオススメ・料理人鋏シェフスター》
「お料理にオススメなのは、料理人鋏シェフスター。野菜のカットなどをはじめ、お肉や魚にもお使いいただけます。分解して洗えるので、衛生面でも安心です。」
「スキマにどうしても汚れが溜まってしまうので、分解して洗えるのはいいですね!」
「私も使っていますよ。野菜はもちろん、焼肉のカットにも使います。使用後は真ん中の大きなネジを外して分解できるので、そのまま食洗機に入れればOK! とても便利です。」
\ お求めは園芸店、ホームセンター、各インターネットショップなどで /
左からEG-330H-W(=FW-330H-W)、 FW-330H-P、 FW-330H-Y、 FW-330H-V、 FW-330H-G、 KG-330H-BK
全長 160mm/刃長 40mm/質量 50g
●高炭素刃物鋼 ●ハードクローム仕上げ ●ソフトグリップ ●刃カバー付
全長 200mm/刃長 65mm/質量 100g
●ステンレス鋼 ●ソフトグリップ ●ダイヤルナット ●分解式
今回のおさらいと次回の予告
「今回は、エディブルフラワーの育て方をお届けしました。」
「エディブルフラワーがあると食卓が華やかになってええな~。お菓子も手づくりしたくなってくる!」
「見て食べて楽しめる、エディブルフラワーは本当にオススメです。苗からなら収穫までもすぐですし、ビギナーさんでも気軽に楽しめるのでぜひやってみましょう!」
「はい!」
「次回は6月にオススメの、ハーブを小鉢で楽しむ育て方をお届けします。お楽しみに。」
▷次回【初心者も気軽にできる、小鉢で育てるハーブ10選】につづく
ここまでお読みいただきありがとうございます。
すっかり初夏の陽気で、ガーデニングがはかどりますね。今回はエディブルフラワーの育て方を写真・イラストつきでご紹介しました。「エディブルフラワーはオシャレなお店のもの」と思っていましたが、自分で育てられるならぜひやってみたいですね!
\ リボベジ、収穫しました!/
5月頭から育てていたネギとニンジンのリボベジ。すっかり立派に育ったので、収穫しました。
\ リボベジについてはこちらの記事で /
それでは、次回をお楽しみに!
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\ はたさんとアルスケのチョキチョキライフ /
大阪堺の刃物メーカー・アルスコーポレーションのマスコット、赤いワニの「アルスケ」と、ガーデニング研究家のはたさん(畑明宏さん)がお届けする『はたさんとアルスケのチョキチョキライフ』。2020年はとある住宅街のマンションに暮らす「花坂さん一家」がアルスケとはたさんとの出会いをきっかけに、ベランダで“キッチンガーデン”に取り組む様子を描きます。