アロエの育て方や収穫のコツ
アロエヨーグルトでおなじみのアロエはベランダでも簡単に育てられる植物。鉢入りで売られている場合が多いので、土や鉢の準備をすることなく初心者にも気軽に栽培をはじめられるのが魅力です。観賞したり収穫して食べたりと楽しめるアロエの育て方や収穫のコツを、ガーデニング研究家・畑明宏(はたあきひろ)さんによるイラスト解説でお届けします。
▼前回の記事「ベランダでできる、バケツ稲の育て方|おうちで気軽に米づくり」
野菜・くだもの・エディブルフラワー(食べられるお花)・ハーブなどを彩りよく植えた、”見る”と“食べる”が楽しめるお庭のこと。この連載ではベランダで無理なくできるビギナー向けキッチンガーデンのアイディアをたくさん紹介していきます!
《目次》
1.アロエの基礎知識
2.アロエの品種
3.アロエの育て方
4.アロエの楽しみ方
アロエの基礎知識
「今回は、アロエの育て方をご紹介します。」
「多肉植物がブームになっていますが、私たちにとって最もなじみ深い多肉植物はアロエかもしれません。アロエはとても丈夫で育てやすく、観賞用としても楽しめる他、ヨーグルトに混ぜておいしくいただけますよ。ぜひ育ててみましょう!」
「それでは、アロエを育てる際の、おおまかな流れを見ていきましょう。」
・アロエの苗を入手する
・小鉢に植え替えする
・水やりをする
・適切なタイミングで肥料をやる
・収穫
「アロエはどこで買えますか?」
「園芸店やホームセンター、ネットショップなどで購入できます。5~6号ほどの鉢に入って売られているものが多く、植え替え無しでそのまま育て始められるのも初心者向きですね。」
アロエの品種
「続いて、アロエの品種について見ていきましょう。」
「アロエはツルボラン科アロエ属の植物の総称で、300種類以上あると言われています。 その中でも国内での流通量が多く、食用・鑑賞用になる2品種をご紹介します。」
🌵キダチアロエ
”火傷に効く”と昔から一般家庭で育てられていたのは「キダチアロエ」という品種。キダチ=木立で、縦に伸びる性質があります。「医者いらず」と呼ばれるほど親しまれ、今でも軒先の鉢植えや道で自生しているのを見かけます。葉の外側は苦みが強いですが、葉肉に苦みは無く食用に適します。苦みのある葉を薄く切り、乾燥させてお茶として飲むこともできますよ。
🌵アロエ・ベラ
アロエヨーグルトに用いられているのは「アロエ・ベラ」。葉が大きく厚みがあるのが特徴です。少し粘り気があり、ぷるりとした食感でおいしくいただけますよ。アロエ・ベラは背が高くなりにくいのでスペースを取らずに済み、ベランダに置くのにオススメです。
アロエの育て方
「それでは、アロエの育て方をみていきましょう。」
🌵準備するもの
・鉢入りのアロエ苗(キダチアロエ or アロエ・ベラ)
・園芸用具(収穫用はさみなど)
🌵アロエの苗の選び方
キダチアロエは茎が太く、節間が狭い苗を選びましょう。アロエ・ベラは葉の数が多いものを選んでください。
🌵アロエの好む環境
日当たり、風通しがよいところにおいてください。鉢の下にレンガなどを置いて、更に風通しをよくすると良いでしょう。
▼下にレンガを敷いたアロエの鉢
🌵水のやり方
アロエは水をやりすぎると根腐れして葉が溶けてしまいます。水をやりすぎないことがポイントです。地表面がカラカラになった状態から、更に2~3日乾かしてから水をやってください。 アロエは葉に水分を溜めているので、多少水切れしても問題ありません。
⛄冬の水やりは?
アロエは寒さに弱く、冬場はあまり水を必要としない植物です。水やりは、多くても2週間に1回程度で充分です。
🌵肥料のやり方
ほとんど必要ありません。もし葉が黄色っぽくなってしまったら、液肥を与えましょう。
🌵収穫
アロエは必要な分だけ収穫しましょう。葉の根元からカットしてください。
ハサミでスパッとカットします。
アロエの楽しみ方
🌵調理前の処理
アロエはヨーグルトに入れたり乾燥させてお茶にしたりして楽しむことができますよ。収穫したアロエは、写真のように葉の外側を剥きましょう。
🌵オススメの調理法
《シロップ漬け》
最もスタンダードなアロエのいただき方は、やはりアロエヨーグルト。1センチ角にカットしたアロエを砂糖で煮詰め、甘くします。トロリとしたアロエの甘味がとても美味しいですよ。シロップごと炭酸水で割ってドリンクにするのも夏にピッタリです。
《アロエ茶》
キダチアロエをそのまま薄くカットして乾燥させると、アロエ茶を作ることができます。普通の煎茶のように急須にお湯を注げばほろ苦いアロエ茶に。苦みが得意でない方は、煎茶に少し混ぜていただくのがオススメです。
料理ハサミでカットしたキダチアロエはしばらく乾燥させると…
写真のようにカラカラになります!
アロエには便秘改善によいとされる成分が含まれていますが、あまり多く摂取すると腹痛や下痢を起こしてしまうことがあります。食べたり飲むときは少しずつ、適量にしましょう(特に小さなお子様はご注意ください)。また、子宮を刺激する作用もあると言われていますので、妊娠中・授乳中の方は注意して摂取してください。
刃物のソムリエ・アルスケのオススメ道具
「こんにちは。刃物ソムリエの、アルスケです。キッチンガーデンの作業にピッタリな刃物を、ご紹介します。」
「アロエにオススメの刃物、教えてください!」
「今回の作業で刃物を使うのは、①アロエの収穫、②アロエの調理ですね。」
《アロエの収穫にオススメ! フランバン》
「フランバンは、生花やフラワーアレンジメント、園芸のために開発されたハサミ。通常版のレッドとおしゃれな《Gクラシック》のグリーンがあります(グリーンのみ刃カバー付き)。大きなグリップに指をしっかりと入れられ、また打ち合い部にクッションゴムがついているのでカットした時の衝撃を吸収してくれます。刃は高級ステンレス鋼で水に強くさびにくいので、アロエをカットした後にしっかり洗っても安心ですよ。」
《お料理にオススメ・料理人鋏シェフスター》
「アロエ茶用に葉をカットする際、はたさんが使っていたのは料理人鋏シェフスター。料理ハサミのいいところはなんと言ってもまな板要らずなところ。アロエを収穫したらサッと洗ってすぐカットできます。使用後は分解して洗えるので、衛生面でも安心ですよ。 」
「どちらのハサミもシャキシャキとよく切れます! ぜひ使ってみてください。」
\ お求めは園芸店、ホームセンター、各インターネットショップなどで /
全長 180mm/刃長 58mm/質量 110g
●高級ステンレス鋼 ●クッションゴム ●ソフトグリップ ●刃カバー付 ※GC-FL-18のみ
全長 200mm/刃長 65mm/質量 100g
●ステンレス鋼 ●ソフトグリップ ●ダイヤルナット ●分解式
今回のおさらいと次回の予告
「今回は、アロエの育て方をお届けしました。」
「多肉植物、育てるのはじめてや。おもしろそう」
「アロエヨーグルトはお店で買うものと思ってたけど、家で育てたアロエでも作れるんやね。たのしみ!」
「自家製アロエ、はちみつ漬けもおいしそうだな。寒天と合わせたデザートとか、色々試してみたい!」
「なじみ深い植物ほど育ててみると楽しいものですよ。ぜひアロエを育てて、おいしくいただきましょう!」
「次回はこれからの季節に重要になってくる、ベランダガーデニングの台風・暴風雨対策をお届けします。ぜひご覧ください。」
▷次回【 ベランダガーデニングの台風・暴風雨対策 】につづく
ここまでお読みいただきありがとうございます。
アロエは昔から親戚の家などにありましたが、今回よく探してみたら会社の庭にもキダチアロエの鉢が見つかりました。これからはときどき様子をみてみようと思います!
\ レモングラスでハーブチンキをつくりました/
ハーブチンキとは、ハーブの濃縮エキスのこと。今回はハーブをウォッカに浸し、香りや成分を抽出するやり方で作ってみました。くわしい作り方はアルスケのインスタグラムでご覧ください!
\ レモングラスなど、ハーブの育て方はこちらの記事で /
それでは、次回をお楽しみに!
📢 公式Twitter & アルスケinstagramでキッチンガーデンの様子を更新中!
◎ガーデニングにおススメ|Gクラシックシリーズ
上品な深いグリーンの持ち手で統一された、ガーデニング向け《Gクラシック》シリーズ。ご家庭での園芸作業に便利な刃物が揃っています。お求めは全国のホームセンター・金物店・園芸用品店や各インターネットショップで。
▼アルス商品はこちらからもお求めいただけます
\ はたさんとアルスケのチョキチョキライフ /
大阪堺の刃物メーカー・アルスコーポレーションのマスコット、赤いワニの「アルスケ」と、ガーデニング研究家のはたさん(畑明宏さん)がお届けする『はたさんとアルスケのチョキチョキライフ』。2020年はとある住宅街のマンションに暮らす「花坂さん一家」がアルスケとはたさんとの出会いをきっかけに、ベランダで“キッチンガーデン”に取り組む様子を描きます。