月桂樹(ローリエ)をベランダで育てるコツ
月桂樹(ローリエ)はベランダでも育てられます。鑑賞するだけでなく、葉を乾燥させれば香辛料のローリエに。乾燥中はスワッグ(ドライフラワー)のようにインテリアとしても楽しめますよ。月桂樹(ローリエ)をベランダで育てるコツや自家製ローリエの作り方を、ガーデニング研究家・畑明宏(はたあきひろ)さんによる写真・イラスト解説でお届けします。
▼前回の記事「芽キャベツの育て方とおいしいレシピ」
野菜・くだもの・エディブルフラワー(食べられるお花)・ハーブなどを彩りよく植えた、”見る”と“食べる”が楽しめるお庭のこと。この連載ではベランダで無理なくできるビギナー向けキッチンガーデンのアイディアをたくさん紹介していきます!
《目次》
月桂樹(ローリエ)について
今回は、月桂樹(ローリエ)の育て方をご紹介します。
月桂樹ってどんな木やったかなあ…?
香辛料のローリエはご存じですか? 実はローリエは、月桂樹の葉を乾燥させたものなんです。ご自宅で月桂樹を育てれば、自家製ローリエが作れますよ!
ローリエがあると、冬の煮込み料理が一気に本格的になりますね!
そうなんです。ぜひ、月桂樹を育てて自家製ローリエを作ってみましょう!
◎月桂樹(ローリエ)とは?
月桂樹(ローリエ)はクスノキ科の常緑樹。庭木や公園樹としてよく利用されていますね。 地中海沿岸地域原産で乾燥にも比較的耐えられるので、鉢植えでも簡単に育てられるベランダ向きの樹木です。
この月桂樹の葉を刈り取って乾燥させたものがスパイスとして有名なローリエ。葉の香りで食材の臭みを消してくれたり、月桂樹(ローリエ)に含まれる成分が唾液や胃液の分泌を促すので、食欲増進作用がありますよ。
また、月桂樹(ローリエ)は乾燥させても葉が枝から落ちにくいため、スワッグ(ドライフラワー)のように壁飾りとして楽しんだり、フラワーアレンジメントの素材として使うこともできます。いろいろな楽しみ方があるのが月桂樹(ローリエ)の魅力ですね。
月桂樹の花言葉は「栄光・勝利」。プレゼントにもピッタリです!
◎月桂樹(ローリエ)を育てるおおまかな流れ
・月桂樹の苗木を購入する
・苗木を植える準備をする
・苗木を植え付ける
・水やりをする
・収穫
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月桂樹(ローリエ)の苗木の選び方
月桂樹(ローリエ)の苗木は園芸店やホームセンターなどで購入できます。小さい苗木から大きい苗木まで販売されていると思いますが、50~60㎝くらいの苗木を選べばその年から収穫できますよ。植え付けは涼しい時期(10月~11月頃/もしくは3月~6月)がオススメです。
月桂樹(ローリエ)の育て方
それでは、月桂樹の育て方をみていきましょう。
✍準備するもの
・月桂樹の苗木・・・50~60㎝のもの
・鉢・・・直径30㎝前後のもの
・鉢底石(赤玉土の大粒でも可)
・園芸土(肥料入り)
・園芸用具(グローブ・はさみなど)
鉢はプラスチック製でもOKですが、素焼き鉢だとぐっとオシャレになりますよ!
✍苗木を植え付ける準備
まず、プランターの底が隠れるくらい鉢底石を入れます。次に9分目まで園芸用土を入れましょう。土が湿っていない場合は十分湿らせてください。
✍苗木の植え付け
植え穴を開け、植え穴に水を入れてから苗木を植え付けましょう。植え穴の周りの土を苗木に寄せて、押し込むように植え付けてください。植え付けた後に地表面が隠れる程度(厚さ3cm)のバーク堆肥を敷き詰めます。
✍水のやり方
地表面が乾いたら、たっぷりと水をやりましょう。プランターの底から流れるくらいが目安です。鉢底にレンガなどを敷くと風通しがよくなりますよ。冬場も乾燥したら水をあげてください。
✍肥料のやり方
ベランダで育てる場合、肥料は必要ありません。
肥料を与えない理由は次の項目で説明します!
💡なぜ肥料を与えないの? 月桂樹(ローリエ)をベランダで育てるコツ
月桂樹は大変元気な樹木なので、肥料を与えるとすくすく生長します。もちろん生長するのはよいことなのですが、ベランダで育てる場合、あまり大きく育つと管理するのが大変になってしまいます。
月桂樹は実や花ではなく、葉を鑑賞したり利用したりして楽しむ植物。ですから肥料を与えてどんどん生長させる必要はありません。ゆったりと光合成で育てていくのがオススメです。
また、大きく育った鉢植えをベランダに置いておくと、台風や強風の際に倒れやすくなってしまい危険です。ベランダの手すり(110㎝程)を越えないくらいの樹高を保つのが、ベランダで月桂樹を育てるコツです。
生長した分をこまめに剪定して、樹高を一定の高さに保ちましょう!
✍月桂樹(ローリエ)の剪定と収穫
「剪定って難しそう…」と思われるかもしれませんが、月桂樹はたいへん丈夫なのでどの枝を切っても大丈夫。難しく考えず、収穫がてら管理しやすい樹形に剪定しましょう。
月桂樹の剪定&収穫にオススメのハサミはこちら!
自家製ローリエの作り方
収穫した月桂樹の葉を乾燥させて、ローリエ(スパイス)にしましょう!
🌿自家製ローリエを作るのに必要な物
①月桂樹の葉
②麻ヒモ
③保存用の瓶(ジャムの空き瓶などでOK)
🌿自家製ローリエを作る手順
1.月桂樹の枝をほぼ同じ長さに切ります。
2.数本を麻ヒモなどで束ねます。
麻ヒモのカットにはクラフトチョキが便利です!
3.室内で乾燥させます。
月桂樹は乾燥しても枝から葉が落ちにくいので壁飾り(スワッグ)のように楽しめますよ!
めっちゃオシャレや~
4.一か月ほど経ったら完全に乾燥しているので、瓶に保存しましょう! もしたくさんローリエができたら、オシャレな瓶に詰めてプレゼントにするのもオススメですよ。
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刃物のソムリエ・アルスケのオススメ道具
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今回のおさらいと次回の予告
今回は、月桂樹(ローリエ)の育て方とローリエの作り方をお届けしました。
月桂樹(ローリエ)は、庭木、インテリア、料理用スパイスなど、様々な楽しみ方ができますよ!
見た目はただの木なのに、おもしろいなあ!
次回は「ラディッシュ&ミニカブの育て方」をお届けします。お楽しみに。
▷次回【 ラディッシュ&ミニカブの育て方 】につづく
ここまでお読みいただきありがとうございます。
徐々に涼しくなってきて、一層ガーデニング意欲がわいてきますね! 秋冬は初心者さんもガーデニングを始めやすい季節。ぜひベランダでガーデニングを楽しみましょう!
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アルスケは、ミニキャロットを育て始めました!
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それでは、次回をお楽しみに!
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